会社にバレない副業として家庭教師バイトが社会人に人気

fukugyou

2016年1月からマイナンバーの運用が始まりましたが、その前後から家庭教師を副業として始める社会人の方が急増しているそうです。

これまでも多くの家庭教師センターが社会人の講師を積極的に募集していましたが、家庭教師の主な担い手は大学生であり、社会人登録者の比率は決して高くはありませんでした。

ところが、マイナンバー開始前後から、それまで全登録者に占める社会人の比率が10%前後だった家庭教師センターが、社会人登録者の比率が20~30%前後になったりするなど、大きな異変が生じています。

  • 少子化で大学生数が減っている
  • バイトに割く時間を短くする大学生が増えている
  • バイトの時給相場が高騰しており昔ほどは家庭教師が「高時給」とはいえなくなった

などの要因もありますが、それだけでは異常な「社会人の副業としての登録者比率の急上昇」は説明できません。

マイナンバー開始により、様々なアルバイトに副業として就労していた社会人の方が、家庭教師にシフトしていることが考えられます。

以下で、家庭教師を副業として選ぶ社会人が急増している理由を分析してみたいと思います。

家庭教師=会社にバレにくい副業

給与・年収の伸び悩みなどを理由に、副業をしている社会人の方は年々増加傾向にあります。書店やコンビニなどで販売されている雑誌などでも「社会人の副業」が特集されるケースが増えています。

一方で、「副業をしたいが躊躇している」社会人の方も少なくないのではないでしょうか。「会社や同僚・上司などに副業がバレたくない」というのが、社会人の方が副業を躊躇する大きな要因となっているようです。

どのような副業がバレにくいのでしょうか?

会社や同僚・上司などにバレにくい「副業」の条件としては、

  • 接客業など不特定多数の人と接する仕事でない事
  • 住民税の普通徴収ができる事

の2つがあげられます。

以下で詳細を説明しますが、「収入」が「給与」である一般的なアルバイトは後者の条件にひっかかる為、NGです。

上記の条件にあてはまる副業は

  • 自宅でできる仕事(内職・添削・アフィリエイトなど)
  • 「雇用」ではなく「外注・業務委託」である仕事(家庭教師など)

などがあげられます。

住民税の「普通徴収」と「特別徴収」について

副業が会社などにばれてしまう最大の要因は「住民税」です。その理由を知る為に、住民税の仕組みを簡単に説明します。

住民税には、所得に対して課せられる「所得割」と、所得に関係なく課せられる「均等割」があります。所得割率は自治体によって異なりますが、おおよそ10%程度となっています。

住民税は所得税と異なり、1年遅れで課税される税金です。1月~12月の所得に対して課され、翌年の5月中に納付書が会社もしくは個人に送付されます。サラリーマンの場合は、6月~5月の給与から前年分の住民税が天引きされ、会社が納付します。個人の場合は、期限が4回に分かれた納付書が届きますので納付期限までに納めます。

毎月の給与から天引きして会社が個人に代わって納付することを「特別徴収」、個人が直接納付することを「普通徴収」といいます。

複数の会社などで働いており「給与所得」を複数の所から貰っている場合は、メインの会社に対して「納付書」が届きますので、複数社分の住民税をメインの会社が給与から天引きすることになります。

これが、社会人の方が「副業がばれる」最大の理由です。

例えば、本業で年間400万円、アルバイトで年間100万円の所得を得ているとします。本業だけであれば住民税額は約40万円となりますが、副業分も含めると住民税額が約50万円となってしまい、誤差が生じるため、会社が気づき、副業がばれるのです。

副業の収入が給与の場合は「普通徴収」が選べない

本業以外の所得が20万円を超えている場合は確定申告が必要です。ネットなどを見ていると副業がばれないようにするには、「確定申告をする際に住民税の納付方法の欄で<自分で納付(普通徴収)>を選択すれば副業がばれない」と書いているサイトが沢山ありますが、これは以下の2つの点で間違っています。

ポイント1
確定申告書「Bの第二表」をよく見ると住民税の「給与から天引き」「自分で納付」を選べるのは「給与・公的年金等に係る所得以外」と書いてあります。副業の収入が「給与」の場合は原則として対象外なのです。アルバイトとして「給与」を貰っている場合は原則として「普通徴収」は選べないのです。

ポイント2
原則としては「副業」の収入が「給与所得」である場合は住民税の「普通徴収」は選べないはずですが、以前は多くの自治体で認めてくれていました。ところがここ数年、とりっばぐれをなくしたい・法令順守の考えから特別徴収を強化する自治体が急増しています。結果として、今後は多くの自治体で「副業の収入が給与所得である場合は普通徴収は選択できない」ということになってくるでしょう。

副業の収入が給与でない場合は「普通徴収」が選べる

前置きが長くなりましたが、ここからが、副業として「家庭教師」を選択する社会人が増えている理由です。

殆どの家庭教師派遣会社(教材販売系を除く)が講師の方と結んでいる契約は、「雇用契約」ではなく「業務委託契約」です。「個人事業主」である講師の方に家庭教師の業務を外注しているのです。

よって、家庭教師派遣会社から講師の方に振り込まれる授業料は、「給与」ではなく「外注費」「報酬」ということになります。

確定申告書「Bの第二表」にある住民税の「給与から天引き」「自分で納付」を選べるのは「給与・公的年金等に係る所得以外」と書いてあります。多くの場合、家庭教師の収入は「給与」ではありませんので、住民税の「普通徴収」が選ぶことができるのです。

これが、家庭教師が副業として会社にばれにくい理由です。

尚、市区町村の担当者の方の処理ミスも意外と多いそうなので、念のため、家庭教師分の住民税が普通徴収になっているかを確認した方がよいでしょう。

マイナンバー開始で家庭教師を始める社会人が増えた

これまで、副業でアルバイトをしていながら、確定申告をしていなかった人は意外と多かったのではないでしょうか。

ところが、2016年からマイナンバーが始まり、給与を支払う会社などが税務署に対して、給与を支払った人の名前・金額などに加えてマイナンバーを記載することになりました。

税務署はマイナンバー導入により、複数の収入があるのに申告していない人物を特定しやすくなったのです。

その結果、以下のような心理が働き、収入が「給与」である「アルバイト」をやめて、収入が「給与」ではない「家庭教師」を副業として始める人が増えたと予想されます。

1.マイナンバー開始

2.本業以外にアルバイトしていた人が確定申告せざるをえなくなる

3.収入が「給与」である「バイト」だと副業がばれやすい

4.収入が「給与」でない「家庭教師」の副業を始める

社会人の場合、大学生より時給が高め

以上のように社会人の「副業」として「家庭教師」が人気なのは「バレにくい」ことが1つの理由ですが、もう一つの理由は「高時給」な点です。一般的なアルバイトの1.5倍~2倍程度の時給相場となっています。

しかも、家庭教師センターの求人を見ていると

(1)大学生 時給1500円
(2)社会人・プロ 時給2000円~8000円

のように、大学生よりも時給を高めに設定している場合が少なくありません。家庭教師センターによっては、「社会人」の副業講師を「セミプロ」として処遇し、さらに高時給となる場合もあります。

尚、学生時代に家庭教師や塾講師の経験があった方がより依頼が沢山来やすくなりますが、多くの家庭教師センターでは大学生と同様に、全く指導経験がない社会人の方も問題なく登録できます。

社会人の方が家庭教師を始める方法

社会人の方が家庭教師をする方法についてですが、大学生の方と「家庭教師センターの探し方」「注意点」「ポイント」などは変わりませんので、以下をご覧ください。

ブラックな家庭教師バイトに要注意|おすすめできない登録先の見分け方
今回は「おすすめできない家庭教師バイトの登録先」「登録しない方がよい家庭教師のバイト先」についてです。 教育系ブラックバイト報道の...

上記をお読み頂ければ詳細は分かりますが、簡単にまとめますと、

・家庭教師は登録制で仕事を早く見つけるには複数社登録が必須である
・高額教材系などの悪質・ブラックな家庭教師センターは避ける
・家庭教師アルバイト一括登録ナビなどの一括登録サイトで登録する

となります。

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