プロ家庭教師「虎の巻」

プロ家庭教師

プロ家庭教師の「虎の巻」です。プロ家庭教師の探し方・派遣会社の比較・個人契約でのオススメ探し方と注意点・時給や料金相場・収入などについて記載しています。プロの先生を探しているご家庭やこれからプロ家庭教師になりたい方は是非ご一読ください。

プロ家庭教師とは

派遣会社のホームページを見ていると「プロ家庭教師コース」「ベテランのプロ家庭教師が・・・」「プロ家庭教師専門」というように「プロ」という言葉が記載されているのをよく目にします。

「プロ家庭教師」とは一体どのような方を指しているのでしょうか?

実は「プロ家庭教師」という言葉が意味するものに明確な定義はありません。

国家資格などではありませんので、あくまで「自称」となりますが、「プロ家庭教師」と「自称」している方には以下のような人がいます。

  1. 家庭教師だけで生活している専業の人
  2. 塾講師・家庭教師・教員など指導系の仕事に携わっている人・過去に携わったことがある人
  3. 家庭教師や塾講師としての指導経験はない(少ない)が、今後これらを収入のメインにしようと考えている人
  4. 学生ではない人(社会人の副業含む)

その名前の響きから、「家庭教師だけで生活している人」「職業欄に家庭教師と記載する人」をイメージしますが、実際には「専業家庭教師」は非常に少ないです。

最も多いのは、塾講師・私立学校教員の方の「掛け持ち」です。「プロ家庭教師」と言わずに「プロ講師」と名乗っている場合もあります。塾講師には非常勤と常勤の2種類がありますし、集団塾の塾講師をされている方と個別指導塾の塾講師をされている方がいます。

「プロ」と名乗っているものの、

  • これから「プロ」になるつもりで指導経験が殆どないケース
  • 「大学生家庭教師」と差別化する為に大卒・社会人の方が「プロ」と名乗っている」ケース

もありますので、注意が必要です。

派遣会社に依頼した場合の「プロ」とは

家庭教師を依頼する保護者の方の多くが「派遣会社がプロと指定しているのだから指導経験や実績が豊富な先生だろう」とという認識をお持ちのようですが、家庭教師センターによっては、指導経験や合格実績が少ない登録者を「プロ」として派遣している場合もあります。

多くの家庭教師センターでは「プロ家庭教師」をランク付けしていますが、その基準はとても曖昧です。業界全体としての基準があれば良いのですが、そのような基準がない為、「Aセンターではトッププロとして時給1万円の先生がBセンターでは中ランクの時給3千円」というようなケースもよくあります。

悪質な家庭教師センターの中には、指導経験も少ない副業の社会人を「プロ家庭教師」として紹介・派遣している例も少なくありません。本来ならば、大学生と同程度の指導実績しかないわけですから時給も同程度になるべきですが、(センターが儲かるので)即席のプロとして紹介・派遣しているのです。

個人契約の「プロ」とは

派遣会社経由以上にやっかいなのが、個人契約サイトにおける「プロ家庭教師」の存在です。

「時給5千円~1万円程度で生徒を募集していたので、料金相応の結果を期待したが、全く効果がなかった」というような事はよくあります。

希望時給・料金は個人契約の場合は完全に自己申請でサイト側は関与していません。その為、「料金が高い=優秀」とはいえないのです。

個人契約サイトには「指導実績」などの記入欄もありますが、個別指導塾や集団塾などで指導した生徒の分も記載する過大PRもよく目にします。

生徒の保護者に自分をうまくPRする人・口が達者な人が指導力や経験とは関係なく個人契約サイトでは目立っているのが現状です。

個別指導塾の大量出店がもたらしたもの

一昔前の司法試験が「旧司法試験」だった頃は、司法浪人中の方が塾や家庭教師での長い指導経験をいかして「プロ家庭教師」をしているケースがよくありました。

司法試験が現行のシステムになってからは司法浪人中の方がプロ講師になるケースは殆ど見かけなくなりました。

それに代わってプロ家庭教師の多くを占めているのが、個別指導塾の塾講師との掛け持ちです。個別指導塾の多くは他の学習塾での勤務・指導を禁止していますが、家庭教師については黙認している塾が多いようです。

個別指導塾は安い時給・コマ給で働いている非常勤講師により支えられています。

以前は個別塾の講師の殆どは大学生でしたが、個々人の様々な事情で大学を卒業してからも指導を続ける非常勤講師の方が増えています。

個別指導塾は集団塾と違って特殊な指導スキルがあまり必要とされない為、大卒であっても大学生と大差がない時給しか貰えません。しかも、指導できる・コマに入れるのは生徒が来る平日の夕方~夜間や土日に限られます。

賃金がコマ給で非常に安く、社会保険なども適用されないケースが多いので生活の為に、時給が高い家庭教師を掛け持ちしたりシフトする人が増えています。

ここ10年ほどで個別指導塾の教室数が急増しました。個別指導塾の大量出店により、大卒の非正規雇用者が増え、その多くの方が家庭教師と塾を掛け持ちしています。

個人契約サイトを見ていますと、ここ数年、プロ家庭教師を自称する方が急増しています。その背景には個別指導塾の大量出店があるのです。

その結果、「プロ家庭教師」と名乗っている方が以前に比べて「玉石混合」状態となっており、採用される保護者の方の選択眼がより求められる状況となっています。

専業プロ家庭教師の収入・月給・年収について

プロ家庭教師と言っても、最近は塾講師との兼業が多くなっていますが、専業のプロ家庭教師の場合、どの程度の収入が見込めるかを見ていきたいと思います。

家庭教師は生徒が学生である場合が多いので、指導できる時間帯は平日夜間や土日に限られます。土日の授業を敬遠する生徒も多いですし、移動時間も考えると、平日は1授業・土日は3授業程度がマックスだと思われます。

平日に1日だけ休んだ場合で、月に平日18授業・土日24授業の計44授業/月が限度と言えるでしょう。全ての時間で生徒が埋まるとは考えにくいので、実際の稼働マックスは月40授業程度だと思われます。

1授業の平均が2時間と仮定した場合、手取り時給による月々の収入は以下となります。

<手取り時給2千円の場合>
2千円×40授業×2時間=16万円

<手取り時給3千円の場合>
3千円×40授業×2時間=24万円

<手取り時給5千円の場合>
5千円×40授業×2時間=40万円

<手取り時給1万円の場合>
1万円×40授業×2時間=80万円

「意外と多く稼いでいるんだな」と思われた方も多いのではないでしょうか。

プロ家庭教師専門の派遣会社の求人を見ていると、「年収1千万円以上稼いでいる先生は沢山います」というような記載があることがありますが、手取り時給が1万円~1万5千円程度で全ての仕事を受託した場合は、あながち誇張表現とは言えないかもしれません。

20代・30台の若い世代であればある程度の時給を獲得できれば、同学歴の同世代の人よりも多くの収入を得ることもあるかもしれません。

もっとも、派遣会社経由の場合であっても多くの場合は「業務委託契約」ですので、確定申告で税金を払う必要があります。又、年金や社会保険料も自己負担ですので、実際の手取りは上記より低くなります。

又、(特に個人契約サイトでは)競争も激しいので、全ての生徒の授業で高時給を得ることは難しいでしょう。「A君には時給5千円で指導、B君には時給3千円で指導」というように時給が生徒によって違ってくる場合の方が多いと思われます。

専業プロ家庭教師が安定した収入を得るポイント

専業プロ家庭教師の方が、安定した収入を得るポイントは、

  • 指導実績・合格実績を作り、高時給での生徒募集を可能にする
  • 個人契約サイト・派遣会社登録・ブログ・HPなど様々な手段で生徒を募集する
  • 受験終了前から次の生徒の予約を勝ち取る
  • 平日昼間に指導が可能な浪人生の生徒を獲得する
  • 受験学年でない生徒の比率を高める

などです。

競争が激しいので、高時給を得るには、大学生家庭教師にはできない分野に特化して、指導実績・合格させた実績を作っていく必要があります。

難関大受験・医学部受験・中学受験など高時給分野に特化して実績をつくる事が重要です。

個人契約サイト・派遣会社登録で生徒を獲得し、実績を作ったうえで、専門性をPRするホームページやブログを開設するのが最近の常套手段といえるでしょう。

専業家庭教師は、将来の安定性や毎年生徒を確保できるかの不安はつきものですので、多くの方が、将来的に小規模塾を開業されることを視野に入れています。

まとめますと、プロ講師の多くの方が以下のような展開を考えて、実行に移されているようです。

  1. 塾で非常勤講師として指導経験を積む
  2. 高時給の家庭教師を兼業として始める
  3. 家庭教師としての実績を作り、専業プロ家庭教師となる
  4. 特化できるジャンルを作り、専門プロ家庭教師として実績を作る
  5. 塾を開業して家庭教師業と掛け持ちする
  6. 塾運営を軌道に乗せる

プロ家庭教師の料金や時給の相場

プロ家庭教師の料金や時給の相場ですが、相場はあってないようなものです。前述のとおり、「Aセンターではトッププロとして時給1万円の先生がBセンターでは中ランクの時給3千円」というようなケースもよくあります。その為、「高い料金を払う」=「良い先生が来る」とは限らないのです。

一方で、「安い料金・時給」で指導実績・経験が豊富な「本当のプロ家庭教師」が来てくれる可能性が非常に低いのも事実です。

ちなみに家庭教師センターのマージン比率は、小規模センターで3割程度、大手であれば5割程度となっています。1時間当たり1万円の料金を払っている場合、5千円~7千円程度が先生の手取り時給です。

医学部受験・難関大受験・難関中学受験など専門性を持ったトッププロの場合、手取り時給7千円~1万円以上を要求されるケースが多いようです。派遣会社経由の場合は、時給換算で1万2千円~2万円程度の料金となります。

指導経験数年の若手・中堅講師の場合、手取り時給3千円~7万円程度が目安です。派遣会社経由の場合は、時給換算で5千円~1万4千円程度の料金となります。

尚、一部の自称プロ家庭教師の方々が、個人契約サイトなどで自己PRや実績を過大にPRして実績や経験に見合わない高額料金・時給を掲げているケースもありますので、注意して下さい。

個人契約の注意点・おすすめ

個人契約でプロ家庭教師を探す場合、多くの方が個人契約サイト・個人契約掲示板を利用されると思います。

個人契約サイトを利用される場合は、

  • 学歴詐称
  • 料金の支払い

に注意が必要です。

個人契約サイトAでは「京大卒」だった人が、個人契約サイトBで「阪大卒」として生徒を募集しているなどという学歴詐称も見られます。

又、料金の前払いをさせておきながら、休んだ分の振替授業をせずに、契約終了後も返金に応じない悪徳プロ家庭教師もいるようです。

月謝や夏期講習代などの前払いをしないこと、卒業証明などで学歴を必ず確認することをおすすめします。

又、プロ家庭教師の方の中には、少々変わった方もいます。自己PR力がすごいので、ついつい契約してしまったが、指導能力がなく、指導方法も「過去問しかやらない」など我流すぎて成績が伸びないというトラブルもよく聞きます。

しっかりした選択眼があり、先生と一緒に指導方法などについて話し合っていくことができないのであれば、料金が高くても派遣会社に依頼した方が無難かもしれません。

派遣会社のおすすめ探し方・選び方

家庭教師センターを通してプロ家庭教師を依頼する場合についてです。

家庭教師センターには、家庭教師派遣会社と高額教材の抱き合わせ販売業者の2つがあります。

社会問題化している「高額教材の抱き合わせ販売」を行っている家庭教師センターは論外です。教材系センターの教師の時給は1500円~2000円前後ですので、大学生や社会人のみが対象であり、プロ家庭教師は原則として存在しません。

家庭教師派遣会社の場合は、プロ及び社会人専門のセンターとプロ・社会人・大学生を派遣するセンターがあります。

研修方法・勉強会、管理方法が、プロ講師と大学生講師では全く異なってきますので、ご予算があり、「プロ講師のみ」と決めている場合であれば、「プロ及び社会人専門のセンター」に依頼されることをおすすめします。

料金についてですが、「プロ及び社会人専門のセンター」で料金を完全開示しているセンターはほぼ皆無です。中にはレベル別の目安を開示しているセンターもありますが、開示していないセンターが殆どですので、「家庭教師の総合情報」など各社を比較して、複数の資料が一括で請求できるサイトを利用して3~5社の資料を請求されることをおすすめします。

ちなみに、体験授業についてですが、大学生派遣の場合は体験授業は無料でできる場合が殆どですが、プロ専門センターでは料金がかかる場合もあります。

主婦や社会人という選択肢も

ご予算があまりないという場合は、個人契約サイトで主婦や社会人を探すという選択肢もあります。学生時代や社会人になってからも家庭教師を長く経験して合格実績も中堅プロ講師以上にある先生でも、主婦や社会人の場合は「副業」ですので時給を抑えている場合が多々あります。

もっとも、本業の残業や出張、お子さんの病気などで急に来れなくなるというリスクもありますので、その点を考慮の上、お探しください。

プロ家庭教師を探す最適な時期は?

プロ家庭教師を探す最適な時期は、受験シーズンの少し前です。特に生活がかかっている専業講師の場合、受験で指導が終了する時間帯に新しい生徒を早く入れられるか否かは死活問題です。

個人契約サイトなどを見ていますと、中学受験専門の先生は12月~2月にかけて、大学受験・医学部受験専門の先生は1月~3月にかけて必死に生徒を募集されているのをよく見かけます。

個人契約サイトを利用する場合も、派遣会社を利用する場合も、良い先生の空きが出る時期は限られますので、早めの決定・予約をお奨めします。

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